いやあ、面白いですね日常(ご挨拶)。
- 作者: あらゐけいいち
- 出版社/メーカー: 角川書店
- 発売日: 2007/07/26
- メディア: コミック
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- 出版社/メーカー: 角川書店
- 発売日: 2011/06/24
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毎週ニコニコ動画での配信を欠かさず見ておりますが、一週間が3日間だけ最新話無料配信になったのはちょっと残念ですね。BD・DVDの予約がうんぬんとか言われちゃったりしておりますが、それよりほとんどのテレビ放映より先にニコニコチャンネルの配信がきちゃうのがアレなんじゃないですかね。
まあそのへんは置いといて。
しかしまあ、自分はなんでこんなにも『日常』にどはまりしてしまったのか、しかも第一話を見て即座に既刊分を全て本屋で「ドンッ!」と置いて購入してしまったのだろうか、と仕様書作りでゆだった頭を冷やすために考えちゃったりするんですよ。一体何を面白いと思っているのか。このエントリでは、そのへんのところをちょっと考えていこうかな、ってところです。
正直な話、日常系としての新しさと古典性/ノスタルジー ー日常系としての『日常』の新しさー - レスター伯の躁鬱とか『日常』から「日常系」という存在を捉えてみる - ピアノ・ファイアとかを読んだ方がためになりますがね。
徹底して『拾わない』
原作の漫画を読んでまず思ったのが、「これはまた徹底して拾わない漫画だなー」ということ。
勢いに任せて駆け抜けていき、何も拾わない(時々ちゃんとオチつけてますが)、後には何も残らないその不条理さ。アニメのほうはマイルドめに出来ていますが、原作にほぼ忠実につくられています。
しかしながらその不条理さは、確かに人を選ぶもののようです。
ここまであちこちで大騒ぎしながら日常見てるわけですが、これ、おもしろいかって聞かれたらあまりおもしろくない。とにかく、徹底的にソリが合わない。それでも見てるのは東雲さんちがあるからです。
で、東雲さんちはともかくとして、俺は正直、このアニメを「どう」消費していいのかよくわからない。
いや、ふだんはこういうことあんまり考えないんですけども、あまりになにをやりたいのかがわからなすぎて。
はてなダイアリー
「あまりになにをやりたいのかがわからなすぎて」……おそらくここら辺がキーポイントだと考えていて、自分は逆に「なにをやりたいのか分からない状態に陥ったその瞬間」自体が面白いと感じているんだろう、と思うんですね。
特に学校パートの不条理に不条理を塗り重ねていく手法(アニメでは今後放映されるであろう原作3巻「日常の46」とか、いわゆるゆっころがしとか)は、感覚的には漫才のボケを重ねていく手法と同じだなぁと思って、割とすんなり笑えちゃう。
しかも場面から場面へと、ホントにもう見事なばかりにばっさりと切り替わっていき、短いやり取りや一発ギャグが立て続けに視聴者へ詰め込まれている。このへんのスピード感ある切り替えと詰め込み感にどれだけ対応できるのか?というところも、「楽しめる」のか「楽しめない」のかに繋がるのかな、と思ってます。
割と既視感
実は『日常』のアニメ第一話を見て、続けて原作既刊分を全部読んだんですが、どうもこう懐かしいという印象も持ってましてね。一つは言わずとしれた「あずまんが大王」。まあ、あらゐけいいち自身があずまんがフォロワーってこともあると思いますが。(『日常』原作でも4コマの回とかありますしね)
- 作者: あずまきよひこ
- 出版社/メーカー: 小学館
- 発売日: 2009/06/11
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あともう一つ、こっちのほうが真っ先に出てきてたんです。
これです。
- 作者: 三笠山出月
- 出版社/メーカー: 大都社
- 発売日: 2002/12
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その昔エニックスから出ていた雑誌「ギャグ王」に掲載されていた『うめぼしの謎』という4コマ作品。内容というと……内容ないです。
一応キャラは出てきますが、何かストーリーがあるわけでなく基本的にやりたい放題。
どんな感じにやりたい放題かというと、
- 4コマの枠を四角から三角に変える
- 勢いでインドに行ったときの旅行記を書き出す
- インクをこぼしたのごまかすために、全てのコマを吹き出し以外塗りつぶす
などなど。ネタのほうも至ってフリーキーで大層ばかばかしいものばっかりでして(人偏をネタにした4コマとか誰が思いつくのだ?)、当時中学ぐらいだった自分はゲラゲラ笑って読んでいたものでした。
その当時の感覚が、今『日常』を読んで、視聴して感じているものと非常に近いんですよ。
なので、
この「日常」ってアニメ、ガチで小中学生狙ってるんじゃないか、と思ったんですよ。まあ、高校生くらいもターゲットに入ってはくるんでしょうが。
はてなダイアリー
ってのは遠からずって感じもしますね。(過去の自分のメンタリティーと今の中高生のが同じとは限りませんが)
まあ、実際にはもうちょっと上の人もいっぱい引っかかってるようですが。
「つまらない」はおそらく見方の違い
よっぽどこの結論のほうがつまらないものですが、結局のところはその人の作品に乗っかっていく姿勢とか視点の違いがあるから「つまらない」って言う人が出るのは仕方ないね、ということで。