対話型ファシリテーションの手ほどき を読了

数年前から1on1を担当するとか、ファシリテーターとしてミーティングに参加することも増えてきたこともあるが、何かしら質問を投げかけるときに元々「なぜ」とか聞いてもあまり実りのあるものにならないなという感触自体はあったのだけど、この本で自分が感じていたことを体系立てて述べられているなと思った。

「なぜ」「どうして」を含む質問では相手の考え自体は聞けたりするが、もっと奥深い気づきには到達していないというところでグイグイと引き込まれ、全部で119ページほど、読むところだけを考えると110ページほどなのでサクッと読み終わった。NPOでの実際の経験などの例が出てきて、その中で「なぜ」「どうして」を含む質問をして失敗したパターンや「いつ」「だれが」「どこで」を含む事実を知るための質問を重ねていくことによって相手の記憶を辿らせて気づかせていくパターン、はたまた「なぜ」「どうして」で相手の考えを聞き出した後、事実を深掘りしていった結果本来の問題と考えがどれほどずれていたのか、など興味深く自分でもそういったファシリテーションをやっていきたいなと思うほどであった。

こういったスキルは単純にファシリテーションや1on1の場だけでなく、ソフトウェア開発における問題を炙り出す際にも有用だなと感じた。それこそ「いつ」「だれが」「どこで」という質問ってイベントを炙り出す質問なので、コトに向かうものでありEvent stormingで考慮している内容にも近いものがあるなぁと感じた。

本当にいい本だったので、おすすめ。